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自分を守るために「法律の使い方」練習しよう 話題の児童書『こども六法』に学習ドリル版誕生

子どもがいじめや虐待などから身を守る際に役立つ法律の知識を分かりやすく解説し、ベストセラーとなった話題の児童書『こども六法』に、このほど発展編として「学習ドリル」バージョンが誕生しました。題して『こども六法練習帳』。悪口を言われたり、こわい手紙を靴箱に入れられたり…学校や家庭で直面する困ったトラブルを「練習問題」として取り上げ、ワークシートに書き込むように解いていくうち、「法律の使い方」が学べる内容といいます。作者の一人で教育研究者の山崎聡一郎さんに、書籍に込めた思いを寄せてもらいました。

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 去る1月10日、新刊『こども六法練習帳』を刊行しました。『こども六法』を2019年の夏に刊行してから二年半、実はずっと出版に向けて準備し続けてきた一冊です。

 どうして私がこの本を書こうと思ったのか、そしてこの本の「練習」を通じてどんなチカラを身に着けて欲しいのかを、今回は語っていきたいと思います。

■法律を「使える」とは

 『こども六法』は、「法律はみんなのためにあるものなのに、みんなに読めるように書かれていない」という点に課題を感じて作った本でした。今までは学校の図書室や書店の児童書コーナーなど、子どもが本を気軽に探せるような場所には法律の本がほとんどありませんでした。しかし、『こども六法』を広く受け入れて頂いたことで、子どもにとっても手に届く場所に、法律の知識を得るチャンスを届けることができたと思います。

 しかし、「法律を知っている」ことは「法律を使える」こととは全く違います。確かに『こども六法』は「法律の辞書」ですから、読めば「どんな法律にどんなルールが書いてあるか」を知ることはできます。しかし、それは「自分や友達が受けている理不尽は法律で禁止されているから、救ってもらえるはずだ」と気付いて大人に助けを求めてもらうための入り口です。実際に法律を使いこなして自分の権利を守るためには、もっともっと勉強しなければいけないことがたくさんあるのです。

 例えば犯罪にあたるようないじめ行為をしているクラスメートに、「それは法律違反だ!」とみんなで罵り、仲間外れにしたとします。確かにいじめ行為をしている子は悪いことをしているのですが、これはいじめ問題を解決するために法律を正しく使えているでしょうか。または、法律には「『死ね』と言ってはいけない」というルールはありません。『死ね』という悪口は、法律で禁止されていないから言ってもいいのでしょうか。

 このような実際に学校で起きてしまう事例の解決策を探していく上では、表面的に法律の知識を持っているだけでなく、法律をヒントにしながら深く考えていく力を身につける必要があります。もう少し具体的に言うなら、「法律は何を守ろうとしているのか」という、法律の目的や存在意義まで掘り下げて理解し、その上で「この問題を解決する上で、法律を使って自分と相手の両方を尊重するにはどうしたらいいのか」と議論する思考力こそ、「法律を使う力」であると言えるでしょう。

 このようなチカラを身につけるための練習をする本が、『こども六法練習帳』なのです。

■法律を「使う」人に学ぶ

 世の中で法律を実際に「使って」仕事をしている人たちに、弁護士という職業の人がいます。弁護士の人たちが法律を使って、どのように考えるのか、どのように問題を解決しようとしているのか。その考え方の基本や思想を追体験しながら学べることを、『こども六法練習帳』では目指しました。そのため、内容は大学の法学部や、時には法科大学院で習うような話も出てきます。

 もちろん内容はそれなりに難しいものになっていますが、『こども六法』に本格的にハマって、法律をもっと知りたいと思っていた方であれば、きっと楽しめるはずです。何よりもこの本を使って身につく能力は、法律を使わないシーンであっても生きている中で直面する様々な問題を解決する上で役に立ちます。問題を整理する力、問題を解決する選択肢を増やす力、自分と相手の両方が満足できる解決策を導き出す力、こういった解決に向けて思考を重ねることができる体力や集中力が身につくからです。そして何よりも、こういった力を身につけておくことで、社会で生きていくことがより楽しくなるでしょう。

 法律を勉強することで学べるのは、自分を守り、他人を守り、社会を守る力です。あなたも『こども六法練習帳』で、本格的な法律の世界に足を踏み入れてみませんか?

◆山崎聡一郎(やまさき・そういちろう)教育研究者・ミュージカル俳優・合同会社Art&Arts社長。『こども六法』をはじめ、自分の身を守る知識を楽しく学べる書籍を執筆することを信念に、多数の著書を出版。全国の学校や図書館での出張授業・講演会・教員研修も行っている。

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『こども六法練習帳』は永岡書店刊。192ページで1400円(税抜)。巻末では、実際にトラブルに遭遇したときの相談先なども紹介。証拠を残すためのメモや日記のとり方や「助けを求める手紙」の書き方などを、空欄に書き込むことですぐに使えるテンプレートとあわせて紹介している。

2022/3/6

https://www.kobe-np.co.jp/rentoku/omoshiro/202203/0015113008.shtml

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